昨年、10年間の再々延長を果たした「ホームレス自立支援法」ですが、それに伴う新基本方針案が先般、厚生労働省から発表され、パブリックコメントの募集と相成りました。詳しくはこちらのページで(別ページで開きます)。
まあ、突っ込みどころはそれなりにありますので、興味のある方々はなんでも意見を出してみるのも良いかも知れません。
前回の時は連絡会名で、パブコメを提出しました(非公開)が、ものの見事に何の反応もなし、現場の声を聞くとか言っておきながら、聞いたふりをするのが官僚さまでございますので、まあ、そんなものなのでしょう。
今回の見直しポイントも「高齢化、長期化」が進んでいることを前提にしていますが、そりゃ、5年経って同じ人に同じことを聞けば自然に「高齢化、長期化」となる訳で、何も特別なことではなく、逆に5年も同じ状況を強いていること、そこに対する疑問や反省もなしに、対策は色々あるので「粘り強く」相談をしましょうと、ただ、それだけ。それはそれで良いのかも知れないが、具体策がなければ、「高齢化、長期化」した仲間に声をかけるだけで、自然減を待っているかのようにも思われます。今の現状を固定化させたまま、稼働年齢層の自立支援策だけやっていれば良い。「粘り強く」と言うならば、路上生活者に対する「訪問による見守りや生活支援」をどう、長期にわたり路上生活を余儀なくされている人々に実施していくのかと云う視点が、まったく欠けたもの(そもそも、原案の基本方針も同じようなものであり、が故になかなか解決していかないのであるが)でしかない。
などなど、批判しようとおもえば幾らでも出てきますが、駄目な国の基本方針でも、各自治体でこれを元に、どのようにアレンジしていけるのか。問題は、そこら辺かも知れませんが、現東京都知事はあまり関心がないようなので、それもまた心配の種でございます。